明日香は見所だらけの土地です。飛鳥水落遺跡(奈良県高市郡明日香村飛鳥)もその1つです。甘樫丘の東側、飛鳥寺の西側に位置します。
この遺跡は、古代の水時計「漏刻(ろうこく)」の跡です。発掘調査での結果、正方形建物遺構が見つかり、基壇内に細い水路が走っています。水をくみ上げて落とし、時を計るものと推定されます。
これらの遺構は斉明天皇の皇太子だった中大兄皇子が作ったとみられます。時の管理が、政権にとって大事だったことを物語っているようです。今は建物跡など当時の様子を示すものがいくつか置かれているだけで、後はは想像に任されています。(S)=2009年5月31日撮影