ボタンで知られる金剛寺(奈良県五條市野原西3)は、秋になると小菊で飾られます。11月3日に、菊会式(きくえしき)と呼ばれる法要があり、小菊まつりを繰り広げるからです。
訪ねた時は、カヤぶきの庫裏の部屋に緋毛氈(ひもうせん)が敷かれていました。その上に座り、縁の外を眺めると、江戸時代・元禄(げんろく)に造られた枯山水の庭が広がります。庭の前の玉砂利に、70~80の小菊の鉢が並びます。
会式は、本尊の薬師如来の周りを菊で包み、無病息災を願います。会式の日には、菊酒が用意されるとか。(S)2004年10月24日撮影