明治維新の5年前の1863年、大和で尊王攘夷(そんのうじょうい)を実行に移す事件が起きました。尊王攘夷派が強力に動いて政局に影響を与えた年でした。
天誅組(てんちゅうぐみ)の変と呼ばれます。土佐出身の吉村虎太郎らが五條代官所を襲い、代官鈴木源内らをを殺害して、代官所支配地を朝廷直領化とし、その祝いにその年貢半減を布告した。新政府の樹立宣言のようなものでした。
その直後に京都で政変が起こり、公武合体派が主導権を握り、天誅組は逆賊に変わります。追討軍との戦いとなり、やがて壊滅しました。
五條代官所は再建され、その長屋門を使ったのが五條市立歴史民俗資料館です。天誅組に関する資料などが展示してあります。冷房がないので、真夏は避けた方がいいかもしれませんが。(S)=2018年7月14日撮影