nara
奈良で春を喜ぶ寺の花の1つは、奈良市法華寺町、海龍王寺のユキヤナギです。3月下旬から4月上旬に見ごろとなります。
境内はあまり広くありません。ユキヤナギは本堂や塀を、白い小花で染めます。自生していたものが、次第に増えていき、株分けもしたようです。
訪ねた時に住職は「白いたわわな花が風に揺れた時は美しい」と話していました。「月明かりの夜は、名のごとく、雪が積もるように垂れ下がる」とも。これは参拝者には見えない、分らない美しさです。
「盛りが過ぎると、花は粉雪のように散る」。これは時期が合えば、見ることのできる美しさでしょう。(S)=2004年3月29日撮影